エン・ジャパンの以下の調整によれば、「人材不足を実感する企業は82%とコロナ前に比べ7ポイント減少。従業員数が多い企業ほど採用意欲は回復傾向に」とのことですが、一方で、人材不足が著しい職種は「営業職」「エンジニア」とあります。
この調査における「営業職」「エンジニア」の人材不足は人材開発の面からも深刻さは感じます。そこで、今回はこの「営業職」「エンジニア」の人材不足を中心に採用のみが人材不足の解決策なのか?他の解決策はないのか?について書きたいと思います。
まず、「人材不足に対して人材採用する」ことは最もらし解決策のように感じますが、そもそも母数が少ない人材を複数の企業で求め合えば、好条件の企業に人材は流動し、採用できても定着するかは別の話なので採用コストは増えるばかりです。
また、採用した人材が優秀であればあるほど、受け入れる組織のリーダーやマネージャーのスキルの高さも求められます。採用した人材の能力を十分に活かせるマネジメントができるか?採用した人材とともに事業を前進させるリーダーシップは発揮できるか?そうした能力を備えたリーダーやマネージャーが自社にいるか?
受け入れる組織の準備が十分であるかも課題になります。
つまり、「採用すれば人材不足は解消する」という考えだけでは根本対策は難しく、問題は解消されないままになります。
そこど、採用と人材開発を同時に考える必要があります。
人材開発をすることで社内の人的リソースをシフトすることができます。既存の社員であれば能力や人となりも分かっている上に、ある程度のエンゲージメントがあるので採用リスクとコストは抑えられます。
ただし、ジョブシフトを失敗すれば、社員のモチベーション低下やエンゲージメント低下を招き、最悪は他社へ転職してしまうリスクもあります。
そのため、ジョブシフトに備えたリーダーやマネージャーの育成と人選した社員への説明、チャレンジに対するセーフティネット(チャレンジ期限を設けたり、戻れる保証をつけたり、ジョブシフトに必要な研修を用意するなど)の準備が必要です。これらが噛み合うことで、はじめて人材不足が解消に向かいます。
みなさんの会社は、採用ばかりにフォーカスしていなませんか?
採用だけでなく社内の人材育成も重要な要素です。
深刻さが増す「営業」と「エンジニア」についてもう少し踏み込んでみたいと思います。
営業人材に関しては、非論理的な
・経験と勘に頼る
・とにかく足を運ぶといった人海戦術頼み
・度胸をつけるといった精神論頼り
・明るくよく話すといった人格頼み
といったことが多く聞かれますが、そもそもこれらは、大きな間違いです。
営業には、マーケティングからはじまる戦略や戦術があり、営業業務のプロセス、営業活動に関わる法務知識、お客様と関係性を築くコミュニケーション、場を作るファシリテーション、課題や情報を整理する思考スキルなど・・・結果を出す営業はインテリジェンスだと言えます。
これらのスキルを身につける高度な能力開発の仕組みが用意されているでしょうか?
先に揚げた非論理的なことを繰り返したり「営業は現場で叩き上げ」などと一昔前のセオリーを通していては、ブラックな職場と評価され人材の確保は難しくなる一方です。
次にエンジニアの人材不足についてネットワークエンジニア育成を例にとると新入社員研修で顕著に感じることですが、机上の論を学ぶだけでは理解が不十分。それどころか、実質的にはほとんど理解できていないことがほとんどです。
このような技術理解に対して何が足りないかは明らかです。ネットワーク構築やサーバ構築といった経験がないことです。簡易的な実習環境でも良いので実機を使ったネットワーク構築やWebサーバの構築経験を研修プログラムに取り入れるだけで解消されます。
弊社では企業の人材不足に対して人材開発の面から支援している確かな実績があります。 営業人材開発プログラムやネットワークをはじめとする失われつつあるIT基盤のエンジニア教育などに定評があります(一部パートナー企業との提供になります)。
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